理学療法士の年収って？
病院に勤務する理学療法士（PT）は医療職のため、給料・年収が良いイメージですが、勤務先によっては普通の仕事の年収より収入が下の場合があります。
医療関係で国家資格だからと勤務先を吟味せずに就職してしまうと、なかなか給料が上がらないことが多いのです。
理学療法士の年収は、幅を取ると年収は350万円～500万円程、平均で450万円です。
パートやアルバイトで働くこともでき、その場合は2,000円前後となっています。
実際の年収例では、31歳で勤続年数5年弱、毎月163時間働いた場合に、年収が400万円前後となっています。
理学療法士（PT）と作業療法士（OT）の給料には差が無く両者とも初任給は高めですが、上がり幅が狭いという特徴があります。（※全体的な特徴としてこうなっていますが、後述の国公立・私立のように例外もあります。）
そのため初任給の高い職場を選ぶ方が生涯収入は高くなるでしょう。収入は生きていくのに欠かせない要素ですし、将来結婚して子供も生まれて……となれば尚更大切ですよね。
賞与は給料の何ヶ月分で計算されることが多いので、給料の高さは重要なのです。
給料はあまり上がらないと言われていますが例外もあり、理学療法士のリーダーのような役職に就くとかなり昇給するので、就職先の人員配置など情報をよく確認しておきましょう。
理学療法士の勤務先はどこがある？
理学療法士になるには、基本的にリハビリテーションを行う病院で働くことになります。
病院以外ではリハビリテーションに特化したリハビリテーションセンターや、福祉施設、老人ホーム、障害者施設など多岐にわたります。
理学療法士55,000人の中の病院勤務が43,000人あまりで、医療福祉施設が6,400人、残りの5,600人が診療所勤務です。
主に病気や事故で身体機能を失った人たちのリハビリテーションを行います。
患者さんの中にはスポーツ選手もいて、スポーツ専門のリハビリテーションを行っている理学療法士もいます。
勤務先によって年収に違いが出るのは当然ですが、同じ病院でも国公立か私立かでも収入は変わってきます。
初任給では私立の方が高めに設定されていますが、継続して勤務した場合、40歳を過ぎて役職や管理職になった場合には国公立の方が昇給の幅で優れています。
理学療法士の平均年齢は31歳～32歳ほどで、仕事がら年齢を重ねてからの転職は体力的に厳しいでしょう。
専門学校卒業後は私立で経験を積みつつお金を稼ぎ、20代後半に安定して継続しつつ年収アップを見込める国公立を目指すといいかもしれません。
理学療法士として独立することは出来ない
理学療法士は医師の指示に従って患者さんに合ったリハビリテーションを行います。
そのため独自で開業は出来ません。
独立して仕事を出来るようになるには、他の看護師などを管理者として設定して、訪問看護ステーションとして事業を行っていくことなどの手段があります。
しかし理学療法は作業療法や言語聴覚と共に、医師の指示の元で連携を取って患者さんと関わっていくことが基本のため、理学療法士としての資格を生かすために独立するのは無理があります。
病院で連携を取ってリハビリテーションを行うより、個人で治療を行いたいなら他の資格と併用することが必要です。
リハビリテーションには機器も必要となり個人で行うよりは、どこか病院や福祉施設などでリハビリテーションを行うことが現実的なのです。
またマッサージや治療院、整体院などを開業する場合は保険適用外となり、一から全て自分で組み立てて運営する必要があります。
