大学と専門学校の違い
理学療法士になるにはどうしたらいいか調べている方なら、もう進学の選択肢が複数あることは知っていると思います。
理学療法士は学校に3年間通う必要がありますが、認可の学校で3年間しっかり学んで国家試験受験資格を得られるのであれば、大学でも、短大でも、専門学校でも問題ありません。
じゃあ結局どこが一番いいのか、そもそも具体的に何がどう変わってくるのか、それを簡単にメリットとデメリットで比較しながらご紹介していきます。
ポイントは5つ。
「修業年限」「学費」「学習内容」「教員」「就職」の5つに絞ってご紹介していきます。
大学・短大のメリットデメリット
大学の最大のメリットは就職後の初任給が専門学校より高いこと、そして理学療法士以外への道が広く残されていることです。
逆にデメリットとなり得るのは修業年限とそれに伴う学費、学習内容についても人によってはデメリットです。
具体的にはまず、大学は今でも残る学歴社会の風潮から、大企業や大きな病院はそもそも大卒じゃない限り就職採用試験すら受けられないことがあります。
そこをクリア出来ることはやはりメリットの一つ。加えて大卒は就職時の初任給も他と比べると高くなる傾向にあるので、やはり魅力的な点として一つです。
また大学では理学療法士のことだけではなく、医学についても一般教養も広くカバーして学びます。
なので途中で理学療法士以外の道へ転向したくなった時は、やはり大学だと上手くいきやすいです。
ただし学習範囲が広い分、理学療法士の試験対策は自身である程度しっかり立てておかなければいけません。
加えて他のデメリットとして、4年間通うことになるため3年で終わる短大や専門学校よりスタートダッシュが遅れること、そしてその分の学費がかかることは要確認ポイント。
なお短大はどれにおいても大学と専門学校の間といった立ち位置です。
特にこだわりがないならば、自分のスタイルに合わせて大学か専門学校か選んだほうがいいのかなと管理人は考えます。
専門学校のメリットデメリット
専門学校は何より理学療法士になりたい人向けの専門カリキュラムを組んでいるため、特化して学べて試験対策が万全なのが嬉しいところ。
大学より入学のハードルは低く、それでいて学ぶ環境はそれ以上のこともあります。
また在学年数も最短の3年なので、早く社会へ出ることができるのでそれだけ経験を積むことができ、加えて学費も大学より1年分少なく済むため安く済みます。
初任給こそ大学に劣りますが、経験年数で昇給を狙ったり、他の資格を併用することで収入（給料）を伸ばすこともできます。
大企業や病院への就職が狭まる可能性も、専門学校であれば就職先の提携も豊富であり、普通に就活するより合格率が高いことも珍しくありません。
ただし理学療法士に特化している分、もし途中で違う道へ……と思っても軌道修正は難しいかもしれません。
とはいえ同ジャンルであれば学校内での転科は可能ですし、一般職でも就職サポートが手厚い学校を選んでおけばバッチリ。
学校選びさえしっかりしておけばデメリットも気にならないのが専門学校の一番の魅力です。
理学療法士になるための流れ
理学療法士になるための流れをおさらいすると、 高校を卒業後に指定の養成校（大学、短大、専門学校）にて3年以上特定の課程を修了し、理学療法士国家試験への受験資格を得ます。
その後試験に合格すると理学療法士の資格を得ることが出来、就職活動を経て各職場・施設へ就くこととなります。
理学療法士の国家試験は、リハビリテーション医学、理学療法、運動学、生理学、解剖学、病理学概論、臨床心理学、理学療法などの筆記試験にて行われます。
範囲が広く合格は狭き門に思えますが、実は理学療法士になるために受ける国家試験は、全体で見ると合格率が80%を越えています。
それぞれの養成校のデータからみると90%を越える事も珍しくはありません。
難関で知られる司法試験や国家公務員試験と比べると、簡単に思えますね。
ですがこれはあくまでも3年以上の勉強をしっかりと行った結果によるもので、学校に通って試験受ければ誰でもなれるようなものではありません。
しっかり決められた数の授業に出て、学内の試験も通過し、基準の成績をとる。
学校によっては受験資格基準を満たしても、合格出来ないと判断された場合は受けさせてもらえない場合もあるので注意です。
